音読をすれば、英語は独学でできるようになる。マジでみんなに知ってほしい勉強法。
偏差値40の高校を卒業し、うだつの上がらない会社員だった僕が、英語の勉強を始めた時、まず最初に取り掛かったのは音読でした。
結局、その後もずっと、僕の英語学習は音読ありきでした。
なぜこんなにも効果があるのに音読は広く認知していないのか。
ましてや、英語を教える学校では一切言われないのか。
疑問でなりません。
今回はそんな英語学習の音読による効果を解説していきます。
目次
音読の効果
英語の語順で読む習慣がつく
音読は声に出して英文を読んでいく行為です。
文を読んでいる最中に後戻りすることができません。
一方、英語を黙読していると後戻りすることが多々あります。
これは日本人学習者の悪い癖です。
英語を後ろから日本語で訳すことに慣れ、英語の語順で理解できないのです。
音読をすることで、必然と英語の語順のまま理解しようとする習慣が身につきます。
読むスピードが上がる
いちいち日本語に訳している暇がないことも、音読のメリットです。
次から次へと英文を読んでいかないといけないので、訳している時間はありません。
何度も繰り返すうちに、本当に自分が読んでいるスピードで理解できるようになります。
不思議なことに脳はしっかりと対応してくれるのです。
英語を英語で理解できるようになる
「日本語に訳さない」「英語を英語のまま理解する」に付随して、英語を英語のまま理解できるようになります。
「英語を英語のまま理解する」と聞いてもピンときませんね。
例えばappleと聞いたとき、皆さんはパッと赤い果物を思い浮かべるはずです。
訳していないはずです。
これが英語を英語のまま理解するということです。
しかし、いざ以下のような文が出てくると日本語を介してしまうのです。
I know a pretty girl who wants to be a movie star.
「映画女優になりたい〜」
「かわいい女の子を〜」
と後ろから戻って日本語にしようとするのです。
音読を繰り返すと、英語を聞いた以下のようにパッとイメージが浮かぶようになるんです。
「私は知っている」
「可愛い女の子を」
「〜になりたい」
「映画女優に」
リスニング力がアップする
音読をすると英文を早く読めるようになります。
英文を早く読めるようになると、次第に早く理解することができるようになります。
早く理解できるということは、リスニング音声を一回で聞き取れる(理解できる)と同じなのです。
リスニングが苦手な多くの学習者は、発音の問題以前に、文章で読んだ時でさえ一回で理解できない場合はほとんどです。
英文を理解できるスピードが上がるというのは、高速で流れるリスニングにもついていけるということなのです。
英単語が覚えられる
以外にも音読には英単語を覚えやすくする効果もあります。
英文を通してその単語を知ることで、前後にある単語のイメージで覚えることできます。
覚えたい単語1つを単体で覚えるのでなく、前後の単語や文章、物語に紐づけて記憶することができるのです。
記憶というのは、思い出す手がかりが複数あった方がより強く残ります。
長期記憶に保管される
音読学習は同じ教材を何度も繰り返すトレーニングをします。
時間が経ってから再び、思い出すを繰り返すことでより強固な記憶にしていきます。
さらに音読は目と口と耳で単語や英語の文章を記憶することができます。
ペラペラと単語帳をめくっているのとでは記憶のしさすさが圧倒的に違います。
⇒【初級 音読教材】
音読のやり方
音読教材は世の中にたくさんあり、それぞれやり方は違いますが、僕がやってきた方法を紹介します。
基本的にはどれも似通っているので、だいたい同じだと考えてもらって構いません。
CD音声を聞く(1〜3回)
まず最初に今から音読する文章の音声を聞きます。
自分がどれくらい聞き取れるのかを知るための作業です。
普通は全然聞き取れないので気にしなくてOKです。
2周目3周目とやっていくうちに、違いがよくわかります。
英文をみて意味を理解する
続いて本文を見て文章の意味を理解します。
ここではじっくり読んで完璧に意味を理解することが大事です。
意味のわからない文をペラペラ読んでも、それはただのお経であり、なんの力にもなりません。
音声の後にリピーティング(5回)
1文ごとに、CD音声の後にリピーティングします。
リピーティング音声がついている教材だとベストですが、ついていない場合は1センテンスごとに再生と停止を繰り返しましょう。
自分の口で読んでみる(15回)
次はCD音声も何も使わず、普通の音読を繰り返します。
わからない音はCDを聞いて確認します。
テキストを見ないでリピーティング(5回)
テキストを見ないで、CD音声の後にリピーティングをします。
これは割と難しいので1周目はなかなかできません
無理だったらテキストを見てOKです。
CDについていくように音読(シャドーイング)(5回)
最後はポーズなしの音声を流し、ついていくようにして音読します。
テキストを見ないで、CDにワンテンポ遅れて文章を読んでいきます。
影のようについていくので、シャドーイングと言います。
以上が音読のやり方です。
これらのやり方を全てプログラムに組み込んだ「音読教材」を作ったので、よかったら使ってみてください。
音読のポイント
自分のレベルに合った教材を使う
音読は、意味・構成がわかる文でないと効果がありません。
音読していてもただのお経になってしまいます。
もし文の意味が分からなければ、教材を変えましょう。
中学レベルの文法がからないのであれば、先にそちらを片付けるべきです。
音声を真似してネイティブになりきる
音読中は、音声の発音や音を切るポイントなどを細かく真似しましょう。
初めはそれっぽくでいいです。
抑揚をつけることで英語特有のリズム感に慣れてきますし、テンションが上がって楽しくなってきます。
感情を込めることで記憶により残りやすくもなります。
日本語に訳さない
冒頭の「音読の効果」で述べたように、いちいち日本語に訳して考えてはいけません。
英語を英語の意味のまま受け取り、読みながら情景をイメージしましょう。
初めはなかなかできませんが、何回もやっているとできるようになってきます。
一冊をやりこむ
音読をする上で大事なのは、あれもこれもと手を出さないことです。
これ!と決めたらしばらくはその本をやり込みましょう。
1冊の本を完璧に覚えたと言えるくらいまで音読して、次の本に進みます。
英文の基本体型はどの文章も同じです。
新たな本にどんどん進んで、いちいち新しい文章や単語を覚えている時間が無駄です。
まずは1冊をやり込んで基本の形を体に刷り込ませましょう。
2冊目からは覚えるスピードが一気に上がり、音読が楽になります。
そうして音読を何冊かやり終えると、色々な本に手を出していきます。
どれくらいで効果が出るの?
1日30分から1時間の時間をかけ、それを1ヶ月も続けると英語の聞こえ方が変わってきます。
(⚠︎youtubeや海外ニュースを聞き取れるようにはなりません!)
簡単な教材の音声であれば、何か聞こえやすい感じになっているのがわかると思います。
とは言え、本当に実感したいのであれば、3ヶ月〜6ヶ月の期間はほしいところです。
英会話には微妙
「音読をすれば英会話もできるようになる」と言っている人がいますが、直接できるようにはなりません。
確かに英語を話すために音読は欠かせませんが、これだけでは不十分です、
なぜなら、英文を作成する能力は音読では育まれないからです。
音読はあくまで英文を作成するためのパーツを揃えたり、基盤を作るイメージです。
いざパーツを組み立てるためには、別のトレーニングがいります。
おすすめは瞬間英作文です。
日本語で与えられた文章を英語に変えるトレーニングです。
音読と瞬間英作文を組み合わせれば、英語を話せるようになります。
音読教材の選び方
以上音読の効果を述べてきました。
音読教材の選び方のコツは「とにかく簡単な文章のものを選ぶこと」。これに尽きます。
多少英語に自信がある方でも、音読初期の頃は、簡単な文章のものを音読するだけでもかなり意味があります。具体的には中学レベルのもので十分です。
「さすがにそれは簡単すぎるだろ…」
音読してみてそう思った方は、高校レベルでやってみてください。
本屋に行って自分で英文を眺めてみて、「これなら音読できそうだな」と、主観で決めてOKです。
特に教材にこだわりがなければ、僕も音読教材を作っているので、よかったら使ってみてください。
音読の効果を最大限発揮されるプログラムを組みました。
(見本:中級 スマホ画面)
⇒【初級 音読教材】
音読の効果は以上です。
たくさんの効果を挙げさせてもらいましたが、ぶっちゃけ体感するまでピンとこないのが本音だと思います。
そうです。音読はやるしかないのです。
長い道のりにはなりますが、コツコツ頑張っていきましょう!