【英語音読の回数】何回かは”感覚”で決めていい。サイクル法と分散学習は必須。
英語の音読は何回やればいいのかは、目的によって変わってきます。
同じ音読でも、
・英語を話せるようになりたい人(長期)
・定期テストの点数をあげたい人(短期)
ではやり方が大きく異なるからです。
今回は音読の回数について解説します。
目次
音読の目的によって回数・やり方は変わる
短期的な目標の場合(目前に迫った定期テストなど)
音読の回数は目的によって変わってきます。
まずは短期的な目標の場合を考えてみましょう。
こうなった場合は流暢なことを言ってられません。
読むべき文章が決まっていることと時間がない場合は、同じ文を30回〜100回ほど読むといいでしょう。
短期間で30〜100回読むのです。
辛いですが、一気に詰め込みます。
30〜100の間は自分の感覚で決めてOKです。
場面をイメージしながらスラスラ読めるようになったら完成です。
長期的な目標の場合(英語力の底上げ)
おそらく大半の方の目的は、長期的な目標のために音読をするのではないでしょうか。
こういった場合は、多くても30回程度でOKです。
一度に何回も読む必要はありません。
そのかわり1つの文章に対して期間を空けて、何ヶ月もかけて1冊の本を音読していくのです。
根本的な英語力をつけたいのなら”分散学習”
英語力をつけるためには、覚えた英語を長期記憶に移す必要があります。
今日1000回音読したところで、全く長期記憶にはなりません。
それならば一日10回を100日間やったほうが記憶に残るのです。
音読の回数で意識してほしいのは、何回読むというよりも、「どれだけ日を分けて読むか」という点です。
この間を空けて行う学習を“分散学習”と言います。
何回読んだかは上達においてあまり重要ではありません。
それよりもいかにして長期期間にわたって学習したかに焦点を当ててください。
サイクル法がおすすめ
分散学習をうまく取り入れた音読のやり方をサイクル法といいます。
サイクル回しとは1冊の本を何周もかけて音読していくやり方です。
例えば、1周目は全ての文を30回音読します。
2周目は20回とだんだん徐々に数を減らしていくのです。
同じ文にもう一度出会うためには、1周しないといけないので、かなりの期間が空きます。
これが分散学習効果となり、かなり強固な記憶となってくれるのです。
1周目:30回
2周目:20回
3周目:15回
4周目:15回
5周目:10回
6周目:10回
以上のように6周することで、各文章に対し、それぞれ合計100回の音読をすることができます。
徐々に慣れてくるし、回数も減っていくので、どんどん1周が早くなっていきます。
このサイクル法は、「一つの文章100回音読しては次にいく」というやり方と比べて、効果は天と地ほどの差があります。
分散学習は有名なエビングハウスの忘却曲線に対応した学習法です。
だからこそ読んだ文章が体に残り、英語力が身についていくのです。
⇒【サイクル法のやり方】
慣れてきたら自分の感覚で決めていい
初心者の方であれば、まずは上で紹介した例をそのままパクるのをお勧めします。
けれど、だんだんうまくなってくると、多い音読回数は必要ありません。
早い人で10回くらいで次に進めるようになってきます。
次に進めるかどうかの基準は、自分の感覚です。
音読をしていると「英文が腑に落ちる」という感覚があるのです。
もちろん、1周目、2周目でこの感覚は難しいです。
慣れてきてもういいかなと思ったら、回数は自分で決めましょう。
僕はTOEICの公式問題集をがっつり音読したのですが、10回を3周程度で終わらせました。
徐々に「何回!」とこだわる必要性はなくなってきます。
自分の感覚でどんどん次に進んでいきましょう。
音読教材を使えば回数を指定してくれる
初心者の方など自分で回数を決められないという方は、音読教材を使われることをお勧めします。
音読教材であれば回数も全て指定してくれるので、その辺は楽チンです。
また、回数は適当に決められているわけではなく、割と理にかなったものが多いです。
僕も初期の頃は、あまり自分の感覚がわからなかったので、「とりあえず教材に指定された回数はやろう!」と頑張ってました。
(少し過剰だった気もします)
オススメの教材は2冊。
僕が初めて使った「音読パッケージ」とそれに並ぶベストセラーの「ぜったい音読」です。
どちらを使っても構いません。
1冊やりきるのに2ヶ月から3ヶ月かかりますが、回数も全て指定してくれます。
「回数も全部決めてほしい!」という方は優れた教材を使われることをおすすめします。
回数も指定してくれるなおかつ、分散学習もプログラムに組まれているのがこれらの2冊です。
そういう意味ではかなり手取り早いです。
教材に迷っている方は是非。
音読の回数についての解説は以上です。
とにかく音読は分散学習を意識して、期間を空けることが大切です。
是非頑張ってください。